仕組み債とは特殊な債権で海外の禁輸期間などが発行し、受取額が金融相場の動きによって変動するように、様々な仕組みを加えて作られた債権です。
証券会社が高利回りの金融商品が欲しい投資家の要望に応えるために作ったとされています。
退職や相続などでまとまったお金が入った、投資に余裕のある経営者などに勧めることが多い商品です。
金融相場の動きによって受け取る金利や元本が変わり高利回りと進められますが、仕組みが複雑なため大きな損が出るリスクも有り、それがわかりにくい商品も多いです。
一見高利回りで有利に見えても、大きなリスクがあることを十分理解しておかねばなりません。
証券会社の営業員がリスクを説明せず、高利回りのメリットを強調して安全であるとして契約したケースでは、契約の無効が認められる判決もでています。
仕組み債のリスクをFXターン債と呼ばれる商品を例に簡単に説明します。
FXターン債(投資期間30年)
金利の受け取りは年2回、1年目は2回で15%と高金利
2年目以降は半年ごとの利払日直前の米ドルに対する円相場から102円を引いた数値と対豪ドルの円相場から79円を引いた数値のいずれか低い方を基準にして金利を算出。
円相場が動くと例えば対豪ドルが変わらず、対米ドルが102円と円高になると金利は0に(それ以上の円高になってもマイナスにはなりません)
元本の受け取りは原則30年後
受け取った金利の合計が29%に達した場合は利払日に元本が戻ります。早期償還といいます。
対米ドルと対豪ドルが大幅な円高にならないことが条件で、元本が減らず高い金利が得られます。
どちらかが円高に大きく進むと金利ももらえない、元本も30年後まで戻りません。投資期間終了時の元本償還は円高の幅が大きい方の通貨で受け取り、円に変えるときのレートは購入した時に決めます。
円高の場合は元本が目減りします。
投資期間途中で売るのは難しい
投資期間中にお金が必要になったり、相場が悪化して損が大きく膨らむ前に売ってしまいたい場合でも市場で売るのが難しいというリスクもあります。
売れたとしても大きく損をする可能性があります。
まとめ
投資でハイリターンを求めるにはハイリスクもつきもの。商品の特徴を十分理解して資金に余裕がなければ手を出さないことです。
リスクを十分理解して高い金利を追うのはあなたの自由。高利回りの仕組み債ですが、投資をするなら覚悟をきめましょう。
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