セブンは看板商品であるサンドイッチやおにぎりなどいろいろな商品を専用工場で作っています。
専用工場といってもセブンが経営する工場ではありません。パートナー企業に外注しているのです。
同様に商品を届ける物流やシステムインフラも外注しています。
セブンのおいしさの3つのヒミツは
◆パートナー企業の独自で高度な技術やノウハウが生かされ生産性が向上
◆チームで力を発揮し常に顧客視点で発想
◆最適な取引先と妥協のない緊張感を維持
これらがチームMD*として素材と味に徹底的にこだわるセブンオリジナルを生み出しています。
「安全・安心」という考え方が商品開発の大前提であり、あらゆる職場の合言葉です。
*チームMD(チームマーチャンダイジング)
MD(マーチャンダイザー)と呼ばれる商品開発担当者とパートナー企業が一緒に開発から完成まで作り上げていく制度。
チームMD制度、おいしさや生産性向上にかかせない物流や集中管理から、セブンのおいしさの3つの秘密を更に解き明かします。
Contents
持たざる経営~セブンの食品しか作らない専用工場
全国に160以上のセブンの食品しか作らない専用工場がありますが、自社の工場ではありません。独立するパートナー企業です。
必要な技術を持つパートナー企業と開発する商品ごとに担当するMDが最強のチームを組織します。チームMDです。
セブンオリジナル誕生に不可欠な専用工場の存在
専用の設備で専用の原材料を使い、専用のレシピで製造することを可能にしたのが専用工場の存在です。
原材料、設備、製造工程なども含めた商品の共同開発(チームMD)を可能にしています。
また製造ラインを切り替える必要も無いのでコストも削減でき、安くておいしい商品を提供することが出来るのです。
業界の垣根を越えて知恵を出し合うチームMDのシステムが、商品に対する厳しい目標と緊張感を持ちづつけて次々とオリジナル商品をヒットさせている秘密です。
チームMDとして専門分野で高度な技術やノウハウを持つ企業とチームを組むことで、それぞれ自社の強みを活かした商品開発や生産性の向上につながっています。
例えばセブンカフェはMD、原料メーカー、マシン開発の製造メーカー、カップやフタを作る資材メーカー、氷を納品するベンダー、アートディレクション担当の佐藤可士和氏がひとつのチームとして作り上げました。
商品カテゴリーごとに商品開発を担当するMDが…
セブンの商品開発担当者、MDは商品のカテゴリーごとにいます。
単に企画を出しメーカーに商品を作ってもらうだけでなく、最初から最後まで他業種の担当者と一緒になって取り組んでいます。
専用工場の創業から40年間一緒になって想いを共有してきたことが、大量生産では難しい技術をともに生み出し、安全・安心でおいしい商品を作り出すヒミツ。
さらにそれぞれ独立した企業なので緊張感もあることが消費者のニーズに応え満足をひきだしています。
MDは自身が行動し、常に変化する消費者の小さなニーズにも気づき対応しなければいけません。
潜在的なニーズを掘り起こしチームと共有することでヒット商品が生まれます。
加盟店オーナーへの責任も持っています。売上につながらない、売れない商品は作ってはいけないことを肝に命じているのです。
おにぎりやサンドイッチなどの開発製造に40年
チームMDの一員としておにぎり、サンドイッチ、惣菜などの開発、製造を支えている組合が有ります。1979年に結成された日本デリカフーズ協同組合(NDF)です。(2014年6月現在約80社が加盟)
お弁当やサンドイッチ、惣菜などを製造するベンダーと呼ばれる企業で、セブン専用の商品を製造する工場を持っています。(デイリーメーカーと呼んでいます)
当初は工場ごとに差がある品質管理レベルの向上や地域による品質の差をなくすことを目的としていました。
現在は商品開発や原材料の共同購入、環境問題にも積極的に取り組んでいます。
安全で美味しいオリジナル商品を全国どこでも提供できるよう、全国の専用工場でこだわりの製造法を実践しています。
低温管理配送物流システム「コールドチェーン」
人気サンドイッチの「シャキシャキレタスサンド」あのシャキシャキ感を生み出しているのが2005年に導入された「コールドチェーン」です。
生産地から生産工場、店舗に至るまで一貫した低温管理で配送しています。
旬のこだわり
それぞれの野菜の旬な状態を収穫できる産地カレンダーを作成し、その季節で一番美味しい産地の素材を使っています。
温度のこだわり
葉菜類(レタス、キャベツなど)、果菜類(きゅうり、トマトなど)、根菜類(大根、ジャガイモなど)にワケ、それぞれ最適の温度で運ばれます。
温度にこだわることで歯ざわりや見た目を保つだけでなく、ビタミンCなどの栄養素が失われることも減らすことができます。
コールドチェーンの導入でサラダなど生野菜を使った商品鮮度が著しくアップしました。
その結果メニューの幅が増え、セブンの可能性が更に広まっています。
アウトソーシングと生産履歴の集中管理
専用工場と同様、配送センターやシステムインフラも外部に発注(アウトソーシング)しています。
それぞれの企業独自の技術による生産性の向上、消費者視点での発想と緊張感のある関係性の維持を可能にします。
持たざる経営が理想の商品を高レベルで提供し続けることを可能にしているのです。
共同配送システム
異なる取引先の商品を共同配送センターで同じトラックに積み、店舗に納品する合理的な物流システムです。
共同配送センターは外部の専門業者が運営しています。
生産履歴の集中管理システム
セブンの「安全・安心」を支える重要なシステムです。
原材料が商品になるまでのすべての生産履歴がデータベース化されています。
【原材料管理データ】
・原産国、製造工場、添加物の有無
【物流管理データ】
・販売地域ごとの原材料は使用料、使用期間の履歴
【レシピマスター】(メニューレシピ管理データ)
・各商品に使用している原材料のデータ
・素材の履歴を正確に把握しているので万が一問題が起きても生産現場を特定することが可能です。
・物流量を把握することで原材料の無駄を最低限に抑ええる計画的な生産も可能となりコスト削減にも繋がります。
人気サンドイッチ~おいしさへのこだわり
年間3億食以上を売りあげおいしいと評判のセブンのサンドイッチ。おにぎりと共にセブンの看板商品です。
おいしいのは手作り・出来立ての味が安全・安心に届けられるから。
製造過程には驚くほど多くの人の手が関わっています。製造ラインに通常ではありえない「手作業」の工程が組み込まれているのです。
それは人の手でしか生まれないおいしさにこだわっているから。
更に野菜や原料はすべて専用インフラで調達し専用工場で製造されています。
人気のトップ3は、ミックスサンド、シャキシャキレタスサンド、たまごサンド。
実はたまごやハム、レタス、トマトなどのフレッシュな具材が登場したのは1978年にサンドイッチが販売されるようになってからずっと後のことです。
おいしさの実現にむけてこれまでに様々な工夫が積み重ねられてきましたが、具材の改良だけでなく配送システムも変えたのです。
1978年: 一日2回の配送(常温販売)
1987年: 一日3回の配送(常温販売)
1993年: チルド温度帯での配送
2005年: コールドチェーン始動
これにより新鮮なたまごやハムにくわえてレタスも仲間入りしました。
こだわりはこんなところにも
・卵を産む鶏のえさにハーブ類を混ぜ栄養価やコクをアップ
・普通の食パンの約3倍の時間をかけて発酵させたふわふわしっとりの専用パン
・挟む直前にスライスされるハム
・卵サラダやマヨネーズ、ソース類も工場内で一日に出荷する分だけ製造
あなたが手にとったサンドイッチには、沢山の人の「安全で安心、美味しいものを届けよう」という思いが込められているのです。
まとめ
セブンオリジナルは「安全・安心」「おいしい」「消費者のニーズに答える」商品を届けようと開発から販売までチームとして想いを同じくして取り組んでいます。
セブンの商品しか作らない専用工場など徹底したアウトソーシングなど、チームMD制度がロングラン商品、ヒット商品を生み出すヒミツ。
「餅は餅屋」、パートナー企業それぞれの得意分野の知恵や技術が凝縮されてセブンオリジナルとなって世に送り出されています。
開発担当者、MDが理想の商品を作るために必要な技術を持つ企業を説得し、最強のチーム、業界の垣根を越えて知恵を出しあうチームMDを作ること。
それこそがおいしさのヒミツであり、ヒット商品に甘んじること無く改善、改良をくわえたり次々に新商品を生み出す秘訣と言えます。
ブレない「変化対応」の精神がセブンのおいしさを追求し続けています。
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