領収書は取引を証明する証拠書類で、通常領収書がないものは経費として認められません。しかし領収書が有ればなんでも認めてもらえるわけでもありません。
領収書自体が偽造や改ざんされたものであったり、少額資産の枠に収めよう領収書を何枚にもわけて発行してもらったりしてもすぐにバレます。
また明らかに個人の使用と思われるもの、過度の接待費など相手先や使用目的もきっちり調査されるのです。領収書は反面調査に耐えるものでなければいけません。
反面調査とは?危ない領収書とは?幾つか例を上げて説明しましょう。
反面調査とは
領収書を作成した相手先を調査することを反面調査といいます。相手先が実在するか、領収書の内容に間違いはないかなど調査し問題がなければ証拠書類として認められます。
領収書として認められるために最低限注意しなければいけない項目
・ 金額が正しく入っているか
・ 日付が明記されているか、発行した会社名、住所、使い道が書かれているか
・ 社印がおされているか
上様、やお品代としてと言うのは支払者、使用目的がわからないのできちんと名前、品名を記入してもらいます。
*領収書を発行した場合、金額に見合った印紙を貼る必要があります。
社長・役員が関わった支出は特に注意
従業員は根拠の無い支出は認められず領収書を添付しなければ立替金の支払いを受けることはまず出来ません。
しかし社長がらみ特に同族会社や小規模の会社の場合は社長の支出に関してチェックが甘くなりがちです。
税務署はそこを厳しく追求しますので特に接待費や旅費交通費の扱いには注意が必要です。
◆交際費
相手先の会社名、接待者をきちんと記録に残します。
この記録がない場合は使途不明金として扱われ損金に参入することは出来ません。
◆社長がらみの支出
内容によっては社長個人への役員賞与とみなされ所得税がかかります。
チェック!危ない領収書4つのポイント
こんな領収書に注意しましょう。損金として認められなかったり使途不明金になったりします。
チェックポイントをクリアした領収書を発行してもらうことが重要です。反面調査に耐え証拠書類として認められる領収書は節税対策に使えます。
◆一般的なチェック
・宛名が上様
・日付が空欄
・発行者の住所氏名、社印がない
・使途が不明
・金額欄が改ざんの疑いあり
◆交際費がらみのチェック
・接待先についての記録がない
◆備品がらみのチェック
・連番の領収書が何枚もある
・同じような支出が続いている
◆役員がらみのチェック
・役員の自宅付近の店の領収書が多い
・目的がよくわからない多額の出張関係の領収書が多い
まとめ
折角もらった領収書が無駄にならないよう まずは一般的なチェック項目を全員がきちんと把握することが大切です。
その上で各項目のチェック体制をつくり不正や誤認を防ぎ、使えるものは最大限利用して節税につなげましょう。