安くて美味しい今が旬のサンマ。秋の味覚の代表格の一つです。秋の食卓に欠かせないサンマを徹底研究!
美味しいサンマの見分け方、下処理のしかた、一味ちがう激ウマジューシーな塩焼きの方法をおさらい。自宅でお刺身だって簡単に出来る漁師の驚きのさばき方も発見しました!
サンマの正しい食べ方も教えます。猫もがっかりのキレイな食べ方ですよ。
目次
私が美味しいサンマよ
サンマは8月中旬くらいに北海道近海から南下を始めます。産卵のために三陸、房総、紀伊半島沖へと南下を続ける12月頃までが旬です。9月中旬から10月中旬は三陸産が旬!脂がたっぷりとのって美味しいサンマが届きます。
美味しいサンマの見分け方
1.頭から背中へ盛り上がりがある
2.秋刀魚(サンマ)の身に厚みがあるのは脂がのっている
3.腹部が固い方が新鮮→魚は内臓から悪くなるため
4.黒目の周りが透き通っている
5.尻尾を持った時に、刀のごとく一直線に立つ出典: 釧路市漁協 http://www.gyokyou.or.jp/02/44.html
お腹の当たりに青い点のシミなような物が付いている事がありますね。実はあれがウロコです。サンマは水揚げされるときにほとんどウロコが取れてしまうのですが、それが残っているということは新鮮な証拠でもあります。
尾の付け根部分が黄色のものは旬の証で、さらさら効果で話題のEPAとDHAなどの多価不飽和脂肪酸を含む脂がたっぷりとのって味が良いです。良質のタンパク質やビタミンDなども含み健康にも良いです。
氷とサンマの入ったトロ箱(発泡スチロールの箱)がドーンとおかれて売っていると「お!サンマの季節」と秋を感じるのですが、最近あまり見かけません。公海上で外国船団に先取りされ、日本の水揚げ量が減っているのです。
なのでトレイ入りのサンマが多いのですが、その場合水分がトレイにでているものは鮮度が落ちています。トレイ入りのサンマなんて、なんだか寂しいですね。
※お腹の硬さを調べるときにやたらと身をつつかないのがサンマとお客さんへの礼儀です(笑)
下処理の仕方2種類
どんな調理法をするかによって下処理の仕方が変わります。一般的に丸のまま塩焼き、内蔵を取り除いて塩焼き、あるいはお刺身用に3枚おろし…
検索すると実に多くの方がそれぞれの手法を公開されていることからもサンマの人気が伺えますね。動画で手順をわかりやすく説明しているものもあります。
丸のままの塩焼きの下処理
サンマは基本的に頭と尻尾以外はすべて食べられます(まれにすべて食べちゃう方もいるようですが)。なのでウロコ取り(ほとんど取れていますが念のため)、水洗い、塩振りが基本です。塩を振るのは余計な水分を出すためです。
管理人の下処理の仕方
たっぷり塩をまんべんなく振ってぬめりを取るように揉み込んだら水道水でさっと水洗い、塩と汚れをキレイに落とします。
手早く、やさしくすることがコツ。その後ペーパータオルで水分をしっかり取り除きます。振り塩はしません。
焼くときに皮が破れないようにするためと、中まで火が通るように切れ目を入れます。横一文字に入れると食べやすくもなります。好みで斜めやXに入れても良いでしょう。
しっぽが焦げるのでしっぽのみ塩を振るかアルミホイルで包みます。
※一般的な方法は塩を振ってしばらくおき、その後水洗いをしたあと調理用の振り塩をします。塩の量やタイミング、焼くまでの時間など好みにより様々です。
塩加減(振り塩をする場合)
塩にもこだわると味に違いが。粗塩はフライパンで煎ったものを使うと水分が飛びサラサラになるのでまんべんなくふることができます。
鮮度の良いサンマなら焼く直前、スーパーのサンマなら振り塩をして10分から15分位置いてから焼くのが一般的です。
あまり時間を置くと身が固くなるので注意しましょう。
内臓がどうしてもダメな場合
まず内蔵を取り除きましょう。取り除き方には2種類あります。
①頭を落としそこから内蔵をそっと引っ張りだす。
②お腹に包丁を入れ切り開いでかき出す。
その後水洗いをしてキレイにします。あとは丸のままと同じです。
※サンマのワタ(内蔵)はビタミンA、Bも多いので旬の新鮮なサンマは是非まるごと食べてみてください。ビタミンCや大葉と一緒に食べると臭みや苦味が緩和されます。
※サンマは胃袋がなく腸は短くまっすぐなので食べた餌が腸に長くとどまっていません。そのため内蔵に嫌な臭みなどが少なく食べやすい魚です。
※ただし最近の大量に取る方法では他のサンマのウロコなど不純物が入っている場合も多く、一概に食べたほうが良い、とも言えなくなってきています。
お刺身用に3枚おろし、皮をはぐ驚きの方法!
3枚おろしは内臓の取り除き方と皮のはぎ方がポイントです。特に皮は慣れないと途中で切れてしまったり難しく感じますが新鮮なサンマは意外と簡単にできます。途中で切れてしまったら逆側からもう一度包丁を入れれば大丈夫。
さかな屋さん直伝のもっと簡単な包丁を使わない皮のはぎ方を発見しました!
初めて見た!皮をはぐこんな驚きの方法がありました!
首の付根に包丁を入れ、お腹の柔らかい部分を尻尾の近くまで切り落とします。(この方法だと美味しい部分も多少一緒に落ちてしまうのですが、次の作業がやりやすいです)
サンマの背を手前に両手でもち、首の骨をポキっと折ります。この時背の皮はつけたままにしておきます。
そのまま頭を持ってしっぽの方へ引っ張るとあら不思議!皮がするスルッとむけます。素早く丁寧に水洗いしましょう。その後3枚におろします。
首の付け根に包丁を 入れる |
首の付け根から尾の 近くまで切り落とす |
内蔵部分を切り取り |
サンマの背骨を手前 に首をポキっと折る |
頭を引っ張って尾の 方まで皮をはぐ |
皮をはいだサンマ |
参考画像出典:山内鮮魚店http://www.yamauchi-f.com/recipe/?p=265
※NHK ためしてガッテン流: お腹から包丁を入れ内蔵を取り除いたあと半身を途中まで3枚卸の容量でしっぽの手前で止めて切り開き(頭の左右にそれぞれの半身が一直線に開きます)、その後背骨折り(笑)をして皮をはいでいます。上記の方法に比べ内臓だけを取り除くことが出来ます(それぞれの半身で皮をはぎます)。
3枚おろしはできますか?わからない方はこちらの動画を参考に。
出典:クックパッド http://cookpad.com/recipe/894523
※水洗いは氷水が良い、とか塩水で、片栗粉を入れるなどいろいろ言われています。それぞれ理にかなっているのでお好みで、ということで。ただし何度も洗ったりゴシゴシ力を入れる、長時間洗う、はNGです。
氷水→鮮度を保つ
塩水→海水に近づけることでおいしさを保つ
片栗粉も入れる→ぬめりが取れやすく臭みも取れる
グリルで激ウマジューシーな焼き方
サンマのおいしさを引き出すには下処理も大切ですが、焼き方次第ではせっかくの美味しいサンマが残念な代物になってしまいかねません。
炭火で強火の弱火が一番美味しいですが、一般家庭ではグリルで焼くことがほとんど。以前ガッテンで紹介された五徳を利用した焼き方もおいしく焼けますが、ここはグリルでおいしく焼くコツを。
激ウマ塩焼きのコツ。真ん中はダメ!
グリルは余熱しておきます。受け皿に水を貼るタイプのグリルは最小限の水を入れます。適量なら程よくふっくらと焼けますが多すぎると蒸し焼き状態になってしまいます。
サンマを置く場所にも注意!グリルの場合、火力が強いのは両端です。1尾だけ焼くときも端に置きましょう。盛りつけるときに下になる方から焼きます。(頭が左、お腹が手前に盛りつけます)
焼き時間が味を左右しますが、サンマの状態やグリルの火力も違うので焼き時間の目安はまちまちです。
焼き過ぎるとパサパサになってしまうので身がふつふつと泡が出てきて焦げ目がつきはじめたら皮が残らないように注意しながら裏返します。表になる方はウラより時間は短く(裏7割、表3割の目安で)、焦げ目がキレイについたら焼き上がり。裏返すのは一度きりです。何度も裏返さないことが重要ですよ。
脂の乗った美味しいサンマは火がでて燃えやすいので気を付けて!
大事なDHA、EPAを減らさない焼き方
サンマに多く含まれるさらさら効果の健康成分DHAとEPAは酸化しやすいので、抗酸化物質(ビタミンC、E、B2、マルチカロチノイドなど)と一緒に取ると良いです。すだちやレモンが添えられているのには単においしさを増すだけでなく、ちゃんと理由があるんですよ。
また、熱に弱く、塩焼きにするとうま味も栄養成分も脂肪と一緒に流れ出てしまいます。ホイル焼きなどにすると良いのですがそれでは塩焼きのパリパリ感が無くなってしまいますね。
そこで管理人はアルミホイルを敷いて焼いています。脂がアルミホイルに溜まるので更に火がつきやすいので絶対に目を離さないようにしてください。
ためしてガッテンでは「おまじない」を使った絶妙な塩焼き技を紹介。なんとみりんを塗るだけ!予め温めたグリルで7分、見た目は焼けているか不安に成るくらいですがここで出します。その後2分ほど置くと余熱で調度良い焼き加減でびっくりするほどジューシーに!。この方法ならDHA、EPAがサンマにとどまり大損をしません。
※DHAはドコサヘキサエン酸、EPAはエイコサペンタエン酸の略
紀州熊野灘のさんまの丸干し「浜峰商店」
出典:浜峰商店http://www.hamamine.jp/keisai/2015/20150916tameshite.html
様々なメディアで紹介されてい浜峰商店さんはガッテンで過去にも取り上げられていますが今回は軽く炙った丸干しさんまのお茶漬け。お酒のあとならなおさらの絶品!
空腹状態で回遊している日の出前の短い闇夜に水揚げされたさんまをこだわりの塩で塩蔵し干物にした丸干し。
お腹の中に餌などが残っていないので異臭がせず、さんま特有のワタのほろ苦さや香りが感じられます。おまけにEPA,DHAを多く含みワタにも各種ビタミンがある理想的な栄養バランスのさんま。しかも美味しい!
関東地区では日本橋高島屋で10月7日~13日まで地下1階生鮮レジの前で店頭販売しています。
NHKためしてガッテンの取材の様子はこちらからhttp://www.hamamine.jp/keisai/2015/20150916tameshite.html
こちらのコラムは浜峰商店さんのHPより情報を一部おかりしました。
秋刀魚の梅風味ホイル焼き~新着レシピ
秋刀魚と梅の取り合わせのお料理は多いですが、こちらは吉祥寺で料理教室を開いていらっしゃる飯島知晴さんのレシピ。ホイル焼きなのでDHA、EPAを余すこと無くいただけます。簡単に出来そうですね。早速レパートリーにストックしました♪
お皿の上は頭と骨だけ!サンマの塩焼きのキレイな食べ方
サンマは身離れの良い魚なので、コツを覚えれば猫も食べるものが無いくらいに誰でもキレイに食べられますよ。お魚がキレイに食べられるとあなたの評価も上がること間違いなし!
ただし、ちゃんとお箸が使えないとちょっと無理かもしれませんね。まずは正しいお箸の使い方を練習してください(笑)
家庭で食べるときは予め切れ目を入れてから焼く
家庭で焼くときはあらかじめ切れ目を入れてから焼くとお子さんでも上手に食べられます。切れ目は皮が破れないためにも入れましょう。
頭を左にして尻尾まで真横に包丁を入れる。更にたて斜めに(お子さん用には骨にあたるまで)切れ目を入れる。
※背中の部分に切れ目を入れる方もいらっしゃいますが、管理人はお腹のほうが食べやすいと思います。
外食でサンマを食べる時
普通の切れ目が入っているだけですので、まずは中骨に沿って身の真ん中に横一文字にお箸で切れ目を入れましょう。頭の脇はたてに切れ目を入れます。T の字が横になったイメージです。
次に横の切れ目に端を入れ、上下に押し広げます。上身が中骨を中心にして上下に開きますね。しっぽの方は骨に身がしっかり付いているので丁寧に剥がしましょう。
半身を食べたら、裏返してはいけません。頭の付け根で中骨を折り箸で下身を骨から外しながらしっぽの方に取り去ります。(しっぽのほうから骨を外してもOK)
お腹の部分に骨が有りますが細くて柔らかいので食べても大丈夫。内蔵が苦手なら上身のお腹の部分だけを取り除いてから食べましょう。
内蔵の外し方
内臓の周りの小骨(濃い茶色の部分)を中骨のあった部分側から、箸で1本ずつすくっていくようにつまむとその小骨ごと、内臓も身から外すことができます。
まとめ
これであなたも美味しいサンマの見分け方、激ウマ脂を逃がさない超ジューシーな塩焼きのコツ、サンマの刺し身漁師さんの驚きのさばき方、猫もびっくりキレイな食べ方がおさらい出来ましたね。
サンマもびっくりのサンマ祭り!秋の味覚旬のサンマをおいしく召し上がれ。
サンマの将来
画像出典:NHKオンライン(お借りした画像を一部修正しています)
安くて美味しい庶民の味、サンマですが近年水揚げ量が激変しているそうです。その原因の一つに他国の大規模船団(漁船の大きさも桁違いに大きい)が公海上にとどまりサンマ漁をしているため、日本近海に回遊してくるサンマが少なくなっていることなのだとか。
借金をしてまで設備投資をしても外国の大規模船団には太刀打ちできません。漁獲量が減り燃料代のほうが多い場合もあるそうで収入も激変。近いうちにサンマが高級魚になりかねない事態が起きつつあるようです。
マグロも同様の問題をかかえていますが、各国で資源の保護に向けての話し合いが随分進んでいます。しかしサンマについてはまだまだなのだそうです。
目先の利益ばかり追うのではなく、地球の資源は限られている、という危機感を世界中が共有して資源保護の方向に取り組んで欲しいですね。
参考:資源管理の枠組み合意
水産庁によると、200トン未満の漁船で漁をする日本に対し、台湾や中国は1千トン規模の大きな漁船でサンマ漁をしているという。
今月3日、日本が主導して、資源管理の枠組みを話し合う北太平洋漁業委員会(NPFC)の初会合を開いた。日本、中国、韓国、ロシア、台湾、カナダの6カ国・地域が、17年に資源量を維持できる漁獲量を調べた上で、新たな資源管理ルールを作るまでは許可漁船を急激に増やさないことで合意した。漁船への発信器の取り付けを義務化することや漁船の登録制度を導入することも盛り込んだ。
出典:朝日新聞9月14日(記事全文はこちら)
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